ウレタン塗料とシリコン塗料の違いを知る
外壁塗装といえば「シリコン塗料」を中心に塗料のグレード選びを行うことが多くなっていますが、現在でもあえてグレードの低いウレタン塗料を選ぶケースもあります。
ウレタン塗料とシリコン塗料にはどのような違いがあるのでしょうか?
この2つの塗料に絞って、その違いや選び方のポイントについて解説していきます。
ウレタン塗料とシリコン塗料の比較
価格について 30坪の住宅の平均的な施工価格は、シリコン塗料は80~90万円、ウレタン塗料は70~80万円です。
耐用年数(外壁塗装の場合) シリコン塗料は10~15年、ウレタン塗料は7~10年です。
シリコン塗料のほうが価格が高く耐用年数も長いので、ウレタン塗料よりもグレードが高いとされています。
もう少し細かくみると、シリコン塗料は、耐候性が高く、色あせや汚れに強いという特徴があります。
一方のウレタン塗料は、光沢感があり、密着性が高いので木材などにも使用でき、塗装可能な場所が多いという特徴があります。
ウレタン塗料を選ぶケースとは?
シリコンやフッ素の塗料が登場するまでは、ウレタン塗料が主流でしたので、今でもウレタン塗料が使われることがあります。ウレタン塗料よりも優れた耐久性を持つシリコン塗料が登場し、価格が下がってきたので、ウレタン塗料を使用する機会が減りました。
ウレタン塗料は、光沢感があり、追従性が高いのでひび割れしにくいメリットがあります。木部などの微妙な動きのある素材にもウレタン塗料がよく使用されています。
内壁、フローリング、高級家具、調度品などの屋内で使う木材などにはウレタン塗料がよく使用されています。高級感のある光沢が人気です。
シリコン塗料を選ぶケースとは?
耐候性や耐久性ならウレタン塗料よりもシリコン塗料のほうが優れています。
そのため、現在ではシリコン塗料が外壁塗装の主流です。価格も下がってきていますので、コスパを重視するならシリコン塗料をおすすめすることになります。
間違いの少ない塗料選びをするなら、シリコン含有割合の高い大手塗料メーカーのシリコン塗料を選ぶようにしましょう。
オリジナル塗料が優れている、という場合もありますが、聞いたことのない塗料は使用実績が少ないことが多く、塗料選びで失敗することもあります。できる限り失敗しないようにするには、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研などの施工実績の豊富な塗料メーカーの製品を使うようにしてください。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。