外壁塗装はシリコン系よりフッ素塗料がお得

2023年02月01日

　外壁塗装の塗料は、耐久性に比例してグレードや価格が上がるようになっています。フッ素塗料は、一般的なシリコン系塗料よりも高価ですが、高性能でなおかつ耐久性が最も高い部類に入ります。

　今回は、フッ素塗料の特徴や長期的な視野で考えるとお得になる理由について考えてみましょう。

高層ビルの外壁にも使われているフッ素塗料

　高価で耐久性の高いフッ素塗料は、これまでは一般住宅などで使用する機会が少なく、多くは高層ビルや公共建築物などの外壁に使用されてきました。

　そのため、耐久性や耐候性の高さに関してはすでに実証済みで、これまでの施工実績を見ても、期待を裏切ることなく優れた性能や効果を発揮しています。

　長期的な視野で考えると、一般の木造家屋や鉄筋コンクリート外壁などにフッ素塗料を塗装すると、メンテナンス機会も減り、コスパに見合うものになってきています。

・耐久性に優れた塗料

　摩擦に強く、傷がつきにくいので、ツヤを長期間キープし、耐久性を大幅にアップさせています。光沢はいつまでも美しく、20年近く塗膜の美しさを保つケースもあります。

・高い防汚性

　フッ素は、防汚性に優れています。親水性が高いので、汚れと外壁面の間に水が入り、汚れを浮かせて洗い落としていきます。フッ素は、汚れを弾く性質も持っているので、もともと汚れにくい塗膜を形成しています。

・耐候性の高さ

　フッ素塗料は、紫外線や風雨などの厳しい自然環境にも十分に耐えうる耐候性を持っています。フッ素による塗膜表面のコーティングは、強固で色あせや各種劣化症状も起こりにくく、耐久性を高めるのに役立っています。

　その他、防藻・防カビ効果などもメリットの一つとして挙げることができます。

　フッ素塗料は、グレードが高く、高価な塗料です。シリコン系よりも耐久性の高い塗料を考えている場合は、ラジカル塗料やフッ素塗料、無機塗料、光触媒塗料を検討することになるでしょう。

　グレードの高い塗料は、施工できる塗装業者や職人が少なく、施工ミスが起こることもよくあります。また、経年劣化しにくいフッ素塗料にも弱点があります。

　塗膜が次第に硬くなっていきますので、ひび割れに弱く、大地震が続くと、一気にひび割れのトラブルが増えます。硬い塗膜の部分補修が難しく、柔軟性の高い弾性塗料などを使用して、ひび割れが拡大しないように専門の修理業者に修理を依頼するようにしましょう。

一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。