信頼性の高い防水工事なら「アスファルト防水」
マンションやビルのような陸屋根を採用している場合、防水工事ではアスファルト防水がよく採用されています。アスファルト防水は、防水工事の中でも最も耐久性が高く、水漏れトラブルの少ない施工方法としておすすめできます。
アスファルト防水の基本知識
アスファルト防水は、防水材にアスファルトシートを使用し、液状の溶解アスファルトを使って強固な防水層を作る施工法です。二層以上に仕上げることも可能で、こうした工法のことを積層工法と呼びます。
アスファルトを溶かすためにガスバーナーを使用する工法もありますので、臭いの発生などには十分に注意する必要があるでしょう。ご近所トラブルにつながる恐れがあるからです。
防水性能が高いアスファルト防水は、ビルの屋上に施工されることが多く、施工単価は、5500~8000円です。耐用年数が長く、20~30年も防水性能を維持します。
アスファルト防水は、高い耐久性が必要な面積の広いビルの屋上などに採用されています。そのため、施工費用も高めで、80平米なら60~80万円程度の費用がかかるとみておきましょう。
メリットが多いがデメリットも考慮して決定すること
ウレタン防水なら10年、シート防水なら13年程度の耐用年数です。それらに比較するとアスファルト防水は、高い耐久性があり、耐用年数も20~30年となっています。
防水材として使用しているのは、アスファルトルーフィングです。工場で製造されており、一定の基準をクリアした高い品質と厚みが保証されている点も大きなメリットです。
常温粘着工法などの火を使わない工法もありますが、熱工法は施工に専用設備の設置が必要となり、臭いや煙が発生します。住宅地などで熱工法・トーチ工法を採用する場合は、高い防水品質での施工ができる経験・実績が豊富な施工業者に防水工事を依頼しなければなりません。
アスファルト防水の施工法いろいろ
アスファルト防水で知られている施工法は、常温粘着工法、熱工法、トーチ工法の3つです。常温粘着工法は、改質アスファルトルーフィングを使用し、常温で接着し、施工します。
この工法では、防水層の硬化には時間がかかるというデメリットがあります。熱工法は、アスファルトルーフィングを貼り付けるときに、熔解釜で熔かしたアスファルトで貼り付けていく工法です。同じ熱工法でも、防水材を下地に直接貼り付ける「密着工法」と下地と防水層の間をあける「絶縁工法」があります。
トーチ工法は、大型ガスバーナーで炙ってアスファルトを熔かして、防水材を貼り重ねていく工法です。熔解釜などの設備は不要です。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。