外壁塗装のサンプル色選びの注意点いろいろ
外壁塗装のサンプル色選びでは、色見本や塗り板などを見比べながらじっくりと考えて選ぶことができます。しかし、あくまでもサンプルとしての色見本や塗り板は、見た目が小さいので、屋外で見たときに面積の広い外壁とは見え方が異なるということを知っておく必要があります。
カタログなどの色見本よりも塗り板ならよくわかる
「色見本」は、日本塗料工業会が販売するサンプル色が基本です。塗装業者にあるものを借りてもいいでしょう。また、塗料メーカーのカタログには、実際の塗料を塗った色見本が用意されています。こうしたサンプル塗装も経年劣化しますので、カタログなのに有効期限があります。
塗料メーカーでは、A4サイズの色見本を作成しています。指定した色で試し塗りしてもらうので、実際の塗装色と同じものができます。A4サイズですが、塗り板の作成には7日間~10日間かかると言われています。実際の塗り板を見て、ツヤの違いなどもしっかりと目で確認できるので、色選びの現場ではしっかりと活用するようにしてください。
太陽光の下で色を確認することが大切
色見本や塗り板などの他、試し塗りをした場合は、屋外に出て太陽光の下で、塗装する塗料の発色や色ツヤなどを確認しなければならないでしょう。蛍光灯やLEDなどの照明と自然光や太陽光とでは、色の見え方が異なります。
さらに、朝やお昼、夕方、雨の日、雪の日などの季節や天候、時間帯によっても見え方が異なりますので、念のためにいろいろなシチュエーションを試したうえで、最終的な色を選ぶようにしたほうがいいでしょう。その際、周りの景観なども忘れずに色とマッチしているのかどうか、違和感がないのかどうかを確認しておきましょう。
面積効果を考慮して大きめのサイズの色見本や塗り板を使用
色の違いは、塗装する面積にも大きく左右されることがわかっています。明るい色の場合は、大きな面積のほうがより明るく・より薄くなって見えますし、濃い・暗い色の場合は、大きな面積のほうがより濃さや暗さの程度が強まります。
色見本のサイズが小さいので、塗り板などのA4サイズ以上の塗装面で確認すると、目の錯覚による違和感が解消され、後々のトラブルを防ぐことができます。
こうした目の錯覚を考慮し、明るい色を選ぶ場合は、小さなサイズの色見本では暗めの色を選びます。逆に暗い色を選ぶ場合は、小さなサイズの色見本では、明るめの色を選ぶようにしましょう。色には、明度、彩度、色味などの要素がありますので、これらの3つのポイントを確認しながら、自分にぴったりのサンプル色選びを行いましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。