高圧洗浄は塗装前の重要な下地処理作業

どんな作業にも下準備がとても重要です。
塗装にも下準備があり、塗装前には必ず「下地処理」や「下地調整」が行われています。
ここでは、下地処理の中でも塗装面の汚れ落としなどで重要となる「高圧洗浄」について取り上げて解説していきます。
下地処理にも流れがある
下地処理では高圧洗浄だけが行われているわけではありません。
ケレン作業、高圧洗浄、クラック補修などの下地処理が行われており、作業の流れや順番も重要です。
全ての下地処理作業が必要なのではなく、適切な処理を実施すべきで、きちんとした下地処理が行われていないと、塗装後に塗膜がすぐに剥がれてしまったり、耐久性が落ちたりします。
塗装メンテナンスは頻繁に行うものではありません。すぐに不具合が起こるようでは、手間やメンテナンス費用が余分にかかります。
適切な下地処理を行うのがプロの塗装業者の仕事で、塗装の仕上りにもしっかりと反映されています。
大切な高圧洗浄作業
ケレン作業の後に高圧洗浄作業が行われています。
高圧洗浄機から吹き出した高い水圧の水を使って、外壁についた汚れ、埃、ゴミなどを粉砕して取り除きます。高圧力の水は、手指などを切るほどの力があります。ちょっとした汚れや塵、埃などはすぐに吹き飛ばしてしまいます。
高圧洗浄作業は、屋根材や瓦の上で行います。滑って落下する恐れがあります。ヘルメットや安全帯を使用して作業する必要があるので、塗装業者に任せるようにしてください。DIYでの高圧洗浄作業は、慣れていない場合は危険な作業である、ということを知っておきましょう。
その他、建物の汚れた箇所などを丁寧に洗い落としていきます。
洗浄後は乾燥させること
高圧洗浄は水を使っています。屋根や外壁の表面の全体が濡れます。
塗装作業は、液体の塗料を使って作業をしますが、塗装面は必ず「乾燥」した状態でなければなりません。
湿気が多いと塗料がなかなか乾かなくなることがありますが、同じように塗装前の塗装面は完全に乾いた状態にしていなければならないということです。
塗れた状態だと、塗料の密着度が低下し、塗装してもなかなか乾きませんし、塗膜の耐久性が低下し、長持ちしない塗装になってしまうでしょう。
塗装作業は、時間内に終えることができれば十分で急ぐ必要はありません。しっかりと乾燥時間を取ったうえで塗装作業を開始するようにしましょう。
また、水で落ちにくい油分を除去する場合は、別途脱脂作業が行われています。
高圧洗浄後も下地処理が続き、高圧洗浄作業の後にはクラック補修が行われています。
汚れをしっかりと落とした後は、塗装面をさらに美しく仕上げるために、大小のクラック補修が実施されています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。