耐久性の高い塗料で塗り替え回数を減らす
塗料には耐久年数があるため、ずっと同じ建物に住み続ける場合は、何度も屋根や外壁を塗り替える必要があります。
塗り替え工事費用は、70~150万円程度はかかりますので、単純に塗り替え回数を減らすだけでもコストダウンになります。
施工費用は上がりますが、耐久性の高い塗料で塗り替えを行うと、メンテナンス回数を減らすことになり長い目で見るとお得になっています。
シリコン系よりも耐久性の高い塗料
シリコン系塗料は、コスパに優れていますので、塗り替えでも必ず検討対象となる人気の塗料です。
通常は、シリコン系塗料であっても10年程度の十分な耐久年数があります。
しかし、倍の15~20年程度の耐久年数を持つグレードの高い塗料を選ぶと、価格以上の耐久性や耐候性を得られるようになり、塗り替え回数が減りますので結果としてトータルコストが安くなります。
最も耐久性の高い塗料は、「フッ素塗料」です。
フッ素塗料は、ビルや公共建築物、橋などにも数多く使われており、高い耐久性や耐候性が実証済みです。
紫外線や雨風の影響を受けても、剥がれにくく長持ちします。
さらに防水性能や遮断熱機能を持つフッ素塗料を選ぶと建物を長期間保護することができ、建物全体の寿命が延びます。
初期費用は高めですが、耐久性の高い塗料で塗り替えをすると、塗り替え回数が減り、大幅なコストダウンにつながります。
将来の住み替えなどにも合わせた塗料選びを
建物が古くなっているのに、耐久性の高い高価な塗料をあえて選ぶ必要はないでしょう。
後何年ぐらい住む予定なのか、近い将来建て替えや住み替えを検討しているなら、安価な塗料を選択する場合もあります。
耐用年数の目安を見ると、フッ素塗料は15~20年、シリコン塗料は10~15年、ウレタン塗料は8~10年、アクリル塗料は4~7年です。
10年以内に建て替えや住み替えを検討しているなら、ウレタンやアクリルなどの安価な塗料でも十分に塗料としての機能を果たしますので問題ないでしょう。
無視できないランニングコスト
古い建物で近い将来、建て替えや住み替えを検討している方は、リフォームや修繕に大金を使う必要はないでしょう。新しい物件購入や引っ越し費用などに充てたほうがいいはずです。
住んでいる時の塗り替え回数を減らしながら、最後は安価な塗料で辻褄を合わせるなど、建物の寿命に合わせた塗料選びがとても重要です。
また、塗装などの住宅のメンテナンスは計画的になおかつ総合的に実施したほうがいい場合があります。
塗装時に修繕や水回り設備の交換などが発生する場合は、リフォームや修理専門の業者などを適宜組み入れていく必要があるでしょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。