ツヤあり塗装やツヤ消し塗装の選び方のコツ
塗料の種類やグレードの他、塗膜のツヤのあるなしなども選択の重要ポイントです。塗料のツヤは、ツヤあり、ツヤなし、ツヤ調整の3つのパターンがあります。
ツヤ(艶)がある外壁のイメージ
外壁塗料を使ってツヤがある塗装をすると、新築時に見かけるような外壁となり、ピカピカの光沢感のある仕上りになります。外壁のツヤや光沢感を知るには、言葉や写真を使うよりも、塗装されて間もない住宅の外壁を実際に見に行ったほうがよくわかるでしょう。
逆にツヤありだけではなく、ツヤ消しを選ぶこともできます。ツヤ消しを選ぶ方の好みとしては、ツヤのないマットな仕上りをイメージしているようです。
ツヤあり、ツヤなし、ツヤ調整など、ツヤの程度も調整ができますので、屋外で塗装した色見本をよく比較してお好みのツヤを選ぶといいでしょう。
ツヤが耐久性能を変えてしまう
外壁塗装では、お好みの色やツヤを選ぶと、塗料の性能が低くなってしまうことがあり注意を要します。特にツヤの場合、一般的には同じ塗料ならツヤなしよりもツヤありのほうが耐用年数が長くなります。
その理由は、ツヤ消し塗料は、元の塗料にツヤ消し材を混ぜて、光沢を鈍くしているからです。ツヤ消し材は、フラットベースとも呼ばれています。ツヤ消し材を添加すると、表面に凹凸ができ、光を乱反射させるためにツヤがなくなって見えます。
ツヤなどの見た目よりも、耐久性を重視している方は、ツヤのある塗料を選択したほうが無難です。
ツヤの段階は光の反射率に関係する
ツヤありとツヤなしの間を調整でき、光の反射率によってツヤを5つの段階に分けています。
その5つの段階とは、ツヤなし、3分ツヤ、5分ツヤ、7分ツヤ、ツヤありです。ツヤありは、光の反射率が70%以上あり、5分ツヤなら30~40%、ツヤなし・ツヤ消しなら5%以下です。
ツヤあり、ツヤなし塗料のメリット・デメリット
ツヤあり塗料は、フラットベースなどのツヤ消し材が含まれていないので、塗料は高性能です。汚れがつきにくく、光沢感のある塗膜となります。
ただし、ツヤは数年で消えてしまいます。真夏は光りすぎてまぶしく、ギラギラした感じなることがあります。また、見る人によってはピカピカして安っぽい印象を与えることがあります。
ツヤなし塗料は、落ち着いたマットな仕上りで高級感のあるイメージを与えます。周辺環境にもマッチした塗膜です。デメリットは、汚れがつきやすく、逆に質素な感じがする場合があることです。また、耐久性の高いツヤ消し塗料は種類が限られています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。