ひび割れに強い「弾性塗料」

2023年08月01日

富士市 富士宮市の外壁塗装

 弾性塗料は、ゴムのような伸縮性や柔軟性のある塗料のことです。ひび割れの多いモルタル外壁ではよく使用されています。

 機能性の高い弾性塗料も使う場所や施工方法を間違うと、すぐに硬化したり、膨れが生じたりして正常な弾性の機能が働かなくなることがあります。

 今回は、施工法やメンテナンスなども含めて弾性塗料について解説していきましょう。


どうしてひび割れに強いのか?

 弾性塗料の原料には、樹脂の他にも可塑剤を配合し、塗料に柔軟な伸縮性を持たせています。

 モルタル外壁は伸縮性がないので、下地材のほうにひび割れが発生すると、塗膜にも同じようなひび割れが発生します。そこで、弾性塗料を使うと、下地材のひび割れに塗膜が追従し、ひび割れを防ぎ、防水性能の役目を果たします。


弾性塗料の工法

 弾性塗料を使う場合は、主に2つの工法があり、できる限り分厚く塗って仕上げるようにします。塗膜が分厚くなると、弾性の効果が高まります。3工程以上でできれば5工程の仕上げ方法がおすすめです。

・単層弾性工法

 下地調整としてシーラーを塗り、弾性塗料で2回上塗りします。3工程です。3層しかないので、施工費用も安く簡単な作業で済みます。しかし、耐久性は低く、5年以内に塗料が硬化しますので、再度塗り替える必要があるでしょう。

 微弾性フィラーを下塗りに使う工法もありますが、弾性の効果は、3年以内と短くなっています。上塗り塗料は、通常の硬質塗料ですので、3年以上たつと弾性の効果は薄れてしまいます。そのため、塗膜の効果は上塗り塗料の性能や耐久性に左右されます。

・複層弾性工法

 5層塗りで耐久年数もアップし、10~20年も持ちます。下地調整材はシーラーです。中塗りが2回行われます。高い弾性機能を持つ塗料を2回塗ります。最後は、仕上げの上塗り塗料を2回塗って完了です。

 耐久性は高いのですが、デメリットは高すぎる施工単価です。塗料を大量に使用し、三度塗りではなく、5回に分けて塗る五度塗りになってしまうからです。

 フッ素系塗料よりも高い単価になり、1平米あたり5500円以上することがあります。


弾性塗料が使えない外壁材

 弾性塗料は、モルタル外壁と相性がよいとされていますが、逆に弾性塗料を使用してはいけない外壁材も存在します。

 それは、サイディングボードです。サイディングボードの表面に弾性塗料を塗ると、高温時に溜まった熱が塗膜を膨らませてしまうことがあります。

 さらに、サイディングの継ぎ目の目地部分のシーリング材には、弾性塗料を塗布しないようにしましょう。弾性塗料は、シーリング材に比べると追従性が低いため、塗膜が割れることがあるからです。

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