外壁塗装でセラミック塗装を選ぶメリットは?
外壁塗装の塗装業者や訪問業者からセラミック塗装をおすすめされることがあります。
営業マンや担当者は、セラミック塗装をすると、耐久性が大幅にアップしたり、汚れが付きにくくなったりするような説明をするかもしれませんが、大げさな効果だけをアピールする場合は少し警戒したほうがいいでしょう。
ここでは、セラミック塗装やセラミック塗料についての知識をまとめています。
セラミック塗料とセラミック塗装
セラミック塗料とは、基本となる樹脂塗料の中にセラミックという原料が配合されている塗料のことです。
セラミックと言えば、京セラが有名ですが、陶磁器や焼き物などと同じ素材で、他にもガラス、セメント、ファインセラミックスなどが存在します。
セラミックは無機物ですが、塗料の中に数%ほど配合するだけで、セラミックが持つ特徴や効果を塗料の機能にプラスアルファすることができます。
セラミック塗料とは、セラミックを配合した塗料のことです。セラミックを含んだ塗料で塗装した外壁塗装は、セラミック塗装を呼ぶことができます。
原料となるセラミックの優れた性能や機能
セラミックは、高い耐熱性や耐候性があり、硬度が高く、汚れに強いという特徴の他、外壁塗料には不可欠な紫外線に対する強さを併せ持っています。
セラミックの汚れに強いという特徴は、苔やカビ、藻などの発生も抑えることができますので、目に見えないメリットが数多く存在することがよくわかります。
塗装後は、セラミックの小さな粒が塗装面に吹き付けられていますので、高級感のある仕上りになります。耐久性に関していえば、ベースとなる塗料の耐久性に応じて15~20年程度の耐久性を持ちます。
例えば、シリコン系は約15年、フッ素系の樹脂塗料なら約20年です。
また、無機塗料にはセラミックを含んでいる製品があります。セラミックを配合した塗料は、シリコン系以上のグレードの塗料に含まれていることが多く、1平米あたり3500~5000円が価格相場となっています。
セラミック塗装には断熱性はない
セラミック塗装には断熱性はありません。屋根・外壁用の塗料には、断熱・遮熱塗料が存在します。
こうした遮断熱塗料にセラミックを配合すると、断熱性能がアップしますが、断熱性を大幅に高めるほどの量のセラミックを含んでいるわけではないので、相乗効果はほんのわずかなものであると考えておきましょう。
セラミック塗装は、高い意匠性を外壁の見た目に求める方におすすめです。
例えば、セラミックに色をつけた石材調の塗料です。天然石、砂岩、多色石を使って奥行きや深みのある外壁塗装を希望される方におすすめです。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。