戸建て住宅で発生しやすいシロアリの被害
木造家屋の多い日本の住宅環境の中で、自然災害に次いで頭を悩ませているのがシロアリの被害です。シロアリは、木造家屋の床下などに限らず、住宅や敷地のいたるところで発生する大変迷惑な存在です。
シロアリの被害は甚大
シロアリは、火災などの自然災害よりもやっかいな問題です。建物の基礎部分や柱などを食べ、ひどくなると建物を倒壊させることもあります。
建物が倒壊するまでシロアリ被害が拡大していない場合でも、シロアリの存在やシロアリの被害の痕が残っていれば、建物の資産価値が大きく減少します。
シロアリは、木材だけを食べるわけではありません。家具や畳、紙などもシロアリの餌になりえます。
水漏れや雨漏りが多く、建物内の湿気が多い場所では、木材が腐食しやすいので、シロアリの侵入しやすい環境を自ら作っているものと考えていただいていいでしょう。
シロアリが大量に発生する前に、有効な予防対策を実行することがとても重要です。
シロアリはなぜ発生する?
シロアリの好物は、腐った木材の多い環境です。腐った木材には、腐朽菌が繁殖しており、シロアリの餌となるからです。腐朽菌は、木材だけではなく、紙や畳、家具などにも繁殖することがあり、油断していると室内がシロアリだらけになっていることもあります。
シロアリの好む環境は、ゴキブリやムカデなどの害虫が多いので、いつもきれいに掃除し、湿気が溜まらないように風通しをよくしておきましょう。
シロアリを駆除する
シロアリや羽アリ、シロアリの巣を発見したら、殺虫剤やベイト工法と呼ばれる薬剤散布により、ご自身でもシロアリの駆除ができます。被害がひどい場合は、シロアリ駆除の専門業者に相談するしかないでしょう。
薬剤散布の場合は、薬剤効果の一定期間や人体やペットなどへの影響もありますので、定期的にシロアリ駆除を繰り返す必要があります。
シロアリ予防について
シロアリ駆除は、専門家でないと抜本的な解決ができないことがあります。それよりもご家庭ではシロアリを予防することに重点を置きましょう。
湿気の多い環境を作らないように、いつも風通しをよくしてください。浴室は換気扇をつけるなど、湿気が溜まらないようにする工夫が必要です。雨漏りや水漏れが発生していたら、すぐに補修してください。結露予防対策もシロアリ予防に有効で、同時にカビ対策にもなります。
ダンボールや庭木、木材などを外に置きっぱなしにしないようにしましょう。シロアリは、餌となる腐った木材やダンボールを食べに住宅内に侵入してくるからです。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。