モルタルって何?
外壁工事の種類について「モルタル」という言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、モルタルとはいったい何のことなのでしょうか?
名前は知っていても実態を知らないという方はたくさんいらっしゃると思います。またコンクリートと間違えてしまう方もたびたびいらっしゃいますので、モルタルについて簡単に説明をしていきます。
モルタルとは
モルタルは「セメント」と「砂」「水」を混ぜ合わせた壁材となり、1990年を皮切りに使用頻度が少なくなった壁材でもあります。一方でコンクリートはモルタルに「砂利」混ぜた状態の材料であり、モルタルと近い関係にはありますが別物です。
1990年を皮切りにモルタルの使用頻度が少なくなってしまったのは新たに「サイディング」という壁材が誕生したからであり、安価かつ少ない工数で施工できるので好まれるようになってしまったからです。
しかし現在でもモルタルでできている外壁はたくさん存在しますので、まだまだ身近な存在だと言えるでしょう。
モルタルのメリット
人気が薄れてしまってもモルタルのメリットは変わりません。
主に
・耐震性
・耐火性
・耐久性
に優れており、継ぎ目などがありませんので独特の雰囲気を持っています。またモルタルは元が「液状」ですので複雑な構造でも問題なく対応でき、サイディングと違い加工などが少ないです。
モルタルのデメリット
反対にモルタルのデメリットは経過年数によってひび割れが起きやすいことです。モルタル外壁を見たことがある方でしたら覚えがあるかと思いますが、築年数が多そうな建物ですとひび割れている状態を確認していると思います。
もちろんすぐにひび割れすることはありませんが5〜10年単位で細かいメンテナンスをしないと確実にひび割れに繋がってしまいます。メンテナンスをすれば大丈夫という見方もありますが、台風などで劣化が加速する場合もありますのでデメリットとなってしまいます。
サイディングとどっちがいい?
工期が短くデザイン性の高いサイディングが現在主流とはなっていますが、サイディングとモルタルでは仕上がりは全く違いますので基本は好みの壁材を選んでいただくことがベストとなります。
双方にメリットはたくさんありますので、比べる際は街の外壁や建物を見てこっちの方がいいなと思う方も見つけることが大切です。しかしデメリットは無視できませんので、しっかりと吟味してから決定するようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。