安いだけで決めないで!大切な塗装業者選び
誰もが費用を抑えたいと考えています。外壁塗装工事に関する費用も同じでしょう。外壁塗装工事は、高い工事価格を吹っ掛けられることがありますが、逆に近隣相場よりも大幅値引きをしたり、格安で工事を請け負ったりする塗装業者やリフォーム店などは少なからず存在します。
価格や安すぎると無理して工事を請け負っている可能性が高いので、安い価格で仕事を請け負う理由を考え、契約を決める前に一度冷静になってください。
外壁塗装工事は周辺での相場が重要
外壁塗装に関する費用相場は、全国的に見ると、30坪の標準的な戸建てのお住まいなら、40~80万円程度になるとみておきましょう。塗装工事費用が、この金額の範囲内に収まっていると、比較的良心的な塗装業者です。
しかし、同じような見積金額であっても、工事をする中で手抜きできる項目がたくさんあります。塗装後の塗膜の品質にも大きな影響を与えますので、安すぎる外壁塗装工事料金の場合は特に内容をよく検討したほうがいいでしょう。悪質な塗装業者かどうかを見極めるためにも、複数業者への相見積りが必要となります。
なぜ工事価格がこんなに安いのか?
なぜ塗装工事料金がこんなに安くなっているのかは、他社との見積り内容や工事料金の内訳を確認することで見えてくることがあります。塗装工事料金に差が生じる項目としては、現地調査の有無、三度塗りを守っているか、塗料のグレードが低いものであるかどうかなどをしっかりと確認すべきでしょう。
手抜きされていないかを見極める3つのポイント
前項で簡単にご説明しましたが、塗装工事料金に差が生まれやすい項目について順番に解説していきます。
・現地調査を怠っていないか?
塗装工事前の見積りでも現地調査を行っていない塗装業者には要注意です。現在の外壁の状況や塗料の種類、実際に計測した面積、足場が組める場所かどうか、周辺の環境などをよく知らない状態で正確な見積はできないからです。
また、依頼していないのに突然やってきて、屋根や外壁の点検を行う訪問業者も、逆に悪徳業者の可能性が高いので慎重になったほうがいいでしょう。
・見積時や工事途中でも三度塗りのチェックを
屋根や外壁塗装での「三度塗り」は、塗料の塗膜の品質を向上させ、カタログ通りの耐久性と品質を長期間維持するためにとても重要です。
三度塗りとは、下塗り、中塗り、上塗りです。見積時の費用項目でもどんな塗料を使用しているのかを細かくチェックし、中塗り、上塗りと相性の悪い下塗り材を使っていないかをよく確認してください。
・塗料のグレードを再確認
塗料のグレードは、塗膜の耐久性だけではなく、遮熱・断熱・セルフクリーニング機能付きなどの高機能塗料などになると必然的に塗料の単価が高くなります。
安すぎる工事見積では、最も単価が安く、耐久年数の短いアクリル系塗料を使っていることが多いようです。シリコン系やフッ素系の付加価値の高い塗料でなければ、10年を超える耐久年数を保持できません。塗料のグレードも再確認し、価格と性能のバランスをよく比較検討したうえで、最終決定するようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。