外壁塗装での見積書の確認は怠りなく!
外壁塗装工事では、工事前の打ち合わせがとても重要です。現地調査を徹底してもらうのは当然です。その後も意見・要望のすり合わせを行い、書面で見積書を作ってもらいます。最初から見積書がわかる人はいません。しかし、見積書を正しく判断するために、最低限の知識やポイントを知っておくべきでしょう。
使用塗料の詳しい内容がわからない
外壁塗装工事の料金は、塗料のグレードにより大きな差が出ます。見積書に記載された塗料が、実際に取り扱いされているメーカーの塗料なのかどうか、その料金相場についても他社見積と比較しながら検討してください。
大手メーカー製塗料を使用している場合でも、安心できません。素材やグレードについての詳細が確認できない場合は、もう一度見積書を作り直してもらいましょう。塗料の詳細については、メーカーのホームページでも確認できます。また、工事中も指定した塗料を実際に使用しているのかどうかをよく確認してください。
概算見積りや「1式」などの曖昧な表現
見積書であっても曖昧な表現や再計算して価格の比較検討ができないような記載の仕方であれば、見積書をもう一度作り直してもらいましょう。各工程ごとに使用する材料の名称、メーカー名、数量、単価などを記載してもらうようにしましょう。
「一式」とまとめて料金が書かれている場合は、その内訳についてもう一度聞いてみてください。最後のまとめて記載されている「諸経費」についても内訳を確認すべき事項です。
見積書で「三度塗り」が確認できるか?
外壁塗装工事では、三度塗りが大変重要です。素材に合わせた下塗り材による下塗り、中塗り、上塗りのことです。塗装の三度塗りでは、乾燥時間を含めて、丁寧で高い技術を要する塗装作業が行われています。塗装が3回以上行われていないと、色ムラが生じたり、塗料の性能が十分に発揮できないことがあります。
塗装箇所と塗装しない箇所のチェック
塗装すべき箇所や塗装できない箇所などの他、外壁とは異なる塗装方法で作業しなければならない箇所もあります。例えば、木部や鉄部です。外壁材とは素材が全く異なりますし、耐久年数も異なります。塗装面に適した塗料を使用することで、適切な塗料の効果が発揮できるようになっています。
塗り忘れた箇所があると、再度塗装しなければならなくなることがあります。打ち合わせ時には何度も確認すべき事項でしょう。
保証内容についての確認
外壁塗装工事では塗料の保証よりも、塗装業者の「塗膜保証」が大変重要です。見積書や保証書に保証に関する記載があれば、その内容をよく確認してください。特に保証範囲と保証期間は大変重要です。どういったケースで保証が適用され、適用されないケースも含めて、具体例で説明してもらうようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。