スレート屋根のメンテナンスをお忘れなく!
お住まいの屋根は、瓦ですか?金属製の屋根ですか?それともスレートですか?瓦ではなく、スレート瓦などもありますので、雨漏り被害があって、屋根が古くなっていたとしたら、そろそろメンテナンスが必要な時期が来ているのかもしれません。お住まいの屋根がスレート屋根だったときの今の状態の見分け方やメンテナンスの時期、その方法について解説します。
スレート屋根とは?
スレート瓦とも呼ばれることがありますが、瓦とは異なり、粘土板岩の薄い板を使用した屋根材をスレートと呼んでいます。スレートは、「カラーベスト」や「コロニアル」といった商品名で呼ばれることも多く、色やデザインの他、種類も豊富です。
スレート屋根は、軽量で耐震性に優れており、デザインが豊富ですので、陶器の瓦と同じぐらい人気があった時代もありました。スレートは、軽量で薄いという特徴の反面、強度がないのですぐに割れてしまうことがあります。
塗装により、屋根材の寿命を延ばすことができますが、そのままだと防水性や耐久性がなく、変色や苔・カビの発生、ひび割れなどが生じやすくなっています。スレート屋根の寿命は、15~20年程度であると言われています。
スレート屋根は古くなるとどうなる?
スレート屋根は、薄さ約5ミリの薄い板状の屋根材です。軽量ですが、割れやすいデメリットがあります。特に経年劣化すると、ひび割れが発生しやすくなっていきます。塗装メンテナンスをやっていない場合は、塗膜が劣化すると、雨風や紫外線の影響を受けやすくなり、色あせや退色、変色が見られます。
また、湿気の多い場所では、屋根に苔やカビの発生が見られることがあります。スレートそのものには防水性がないので、塗膜の防水効果が切れてしまうと、スレートが水分を吸い、雨水や湿気が建物内部に入ってしまいます。長期間放置すると、木材や柱が湿気により腐食し、シロアリなどにやられてしまうと、木材もボロボロになってしまいます。水分を含んだスレートは、カビや藻が発生しやすく、腐食するだけではなく、外観も悪くなってしまいます。
スレート屋根のメンテナンス時期
スレート屋根の寿命は、15~20年程度ですが、メンテナンスは、10年や20年ごとに行う必要があります。主なスレート屋根のメンテナンス方法は、塗装・塗り替えです。スレート屋根の防水性は、塗膜の防水性によるところが大きく、屋根材が劣化する前に必ず塗装メンテナンスを行う必要があります。建物建築から一度も塗装メンテナンスをしていない場合は、お住まいの屋根がスレートであることを確認した後、早期に再塗装を行いましょう。
スレート屋根のメンテナンス方法と費用の目安
スレート屋根のメンテナンス方法には、塗装の他、葺き替えやカバー工法などの屋根材の交換工事などがあります。屋根塗装の場合は、屋根の耐久年数に合わせたグレードの塗料を使用します。費用も安く、約25~40万円程度です。
スレート屋根の部分的な補修・修理や足場を設置する規模の工事になると、工事費用総額も100万円近くになることがあります。スレート屋根が劣化すると、雨漏り被害も増え、屋根もボロボロになり、見栄えも悪くなってしまいます。築20年以上経過している場合のスレート屋根は、塗装では対応できないので、葺き替え工事やカバー工法を行うことがあります。スレート屋根の葺き替え工事は、約160万円です。
カバー工法は、屋根の重ね葺きとも呼ばれます。既存の屋根材の撤去や処分費用が不要となり、工事費用は、60~130万円程度に抑えられます。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。