戸建て住宅を長持ちさせるメンテナンスの節約術
マイホームは一生の買い物です。購入後もしっかりとメンテナンスを行い、いつまでも快適に住めるように努力しなければなりません。
漫然とメンテナンスを行うよりも、計画的に資金を用意して、必要なメンテナンスはまとめて実施すると効率よく、なおかつお金も節約できます。
古くなって使えなくなったらメンテナンス時期
長く使えるお住まいでも、乱暴に扱っているとすぐに壊れてしまうでしょう。
毎日使う階段や扉など、使用人数が多いと、思った以上に早く壊れてしまい、使えなくなってしまうでしょう。想定されていた耐久年数や耐用年数ではなく、まだ新しいのに壊れてしまった場合でもメンテナンスのタイミングです。
部分補修で済ますよりも、思い切って全ての部材を交換したほうがいいことが多いようです。
壊れた時は、交換修理やメンテナンスのタイミングだと考えておきましょう。
築年数ごとのメンテナンスのタイミング
木造住宅の耐用年数は、22年と思った以上に短く、それ以上使える場合が多いのに、これだけ短いとなると、メンテナンスの時期やサイクルももっと短くなると考えていいでしょう。
一般的には、10年ごとの節目に点検や比較的規模の大きなメンテナンスを実施することになるでしょう。
・築10年前後
築10年たっても新築から比べるとあまり変わったところはないように見えます。
しかし、建物は毎日少しずつ劣化しています。自然環境の厳しいところや塩害地域では、塗装の劣化が進んでいることが多いようです。
そのため、外壁塗装、シーリングの打ち替え、内装のクロス張り替え、塗装している屋根の塗り替えなどが実施されています。塗料のグレードが高いと、10~15年程度でこれらの工事を実施します。
次の10年後のメンテナンスを考えて塗料のグレードをワンランク上のものを選ぶと、長期間建物を保護し、結果としてメンテナンスコストが下がります。
また、同時施工で足場代などの共通コストが節約できるというメリットがあります。
・築20年後以降
木造住宅の耐用年数が22年ということを考えると、ひどい状況になっていれば、屋根や外壁の交換工事や建て替えが実施されることがあります。
屋根や外壁ならカバー工法で既存の屋根を残して、新しい屋根材を張り付ける低コストの施工法が採用されることがあります。寿命や30年後のメンテナンス時期を見据えて、コストのかかりすぎる施工方法は採用しないほうがいいでしょう。
瓦屋根は瓦の耐用年数が長いので心配が少ないのですが、漆喰のメンテナンスが必要です。
20~30年前後では、水回りや住宅設備の交換・更新が実施されます。
キッチンの交換、トイレや浴室の交換、給湯器や給排水設備の交換など、壊れる前に交換すると、長期間メンテナンスをしなくても壊れる可能性が減ります。
外装も内装も一新すると、まるで新築同様になり、気分も新たになり気持ちよく住めるでしょう。
築30年後には、また、屋根材や外壁材の塗装工事や補修工事が実施されます。
定期的に住宅に手を入れ、必要なメンテナンスは、最低限のお金をかけて実施すると、壊れたり、不便になったりすることが少なく、快適に日常生活が送れます。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。