塗装回数と塗装間隔には意味がある!
外壁塗装は、1回だけ塗って終わるのではありません。何度も塗り重ねて完成させています。
一般的には「三度塗り」が基本とされています。中には4回も5回も塗り重ねる場合もあります。
また、塗装作業は、毎回乾燥させる必要があります。塗装と乾燥はセットで考えることが重要です。
今回は、塗装回数や塗装間隔には目安があり、とても重要だということをみていきましょう。
塗り回数は3回が標準
塗料は、メーカーが指定する適切な塗布量を守らなければ、十分に性能が発揮できない場合があります。
塗り回数を増やしすぎると、塗料の使用料が増え、塗料の費用が高くなってしまいます。塗料の塗布量や希釈率は大きくても小さくてもだめです。適切な量を守るようにしましょう。
多くの塗料では、三度塗りが指定されており、下塗り、上塗り(中塗りのこと)、上塗りの3回の工程で重ね塗りが行われています。
下塗り、中塗り、上塗りの役割の違い
下塗り工程では、下地面との密着度を高めるために下地剤としての役目を持つ塗料を使って塗装します。
中塗りと上塗りの塗料は、どちらも仕上げ用の塗料で、全く同じ塗料を使用することがあります。
指定されていない限りは、塗装回数を増やさないようにしましょう。塗り回数を増やす場合は、下地調整の目的で下塗りを2回行う場合が多くなっています。
乾燥時間も守る
塗料の性能を最大限に発揮するためには、塗装作業と塗装作業の間は、乾燥時間を十分に取る必要があります。
塗料メーカーでは、乾燥時間も指定されています。1日に作業できる塗装回数は2回程度が最高だと言われています。塗料の種類によっても異なりますが、乾燥時間が短いものでは2時間程度で次の作業に進めるようになっています。
季節や天候、湿度などにもよりますが、メーカー指定の乾燥時間はあくまでも目安です。指定の乾燥時間よりも少し短くても、十分に乾いていると考えていいでしょう。
耐久性の高い2液型の塗料は、混ぜると少しずつ固まっていきます。固まってしまうと塗料としては使用できなくなるので、使い切らなければなりません。
塗装する面積や塗布量により、用意する塗料の量も決まっています。塗料の種類によっては、数時間で使い切らなくてはならない塗料も存在します。
このような理由から一日にまとめて2回塗装する場合もあり、プロの手際のよい塗装作業が、仕上りの美しい塗膜を生み出しています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。